今日のメモ

どしゃぶりの駐車場、インキーで慌てふためく。買い物するときは携帯電話を車に置きっぱなしにする悪い癖。連絡手段がなく、スーパーの隣に建ってるクリーニング屋に駆け込む。今のご時世、電話を貸していただけますかなんて言う二十代いるのかな。こういう、些細な困ったことはだいたい父親に連絡。しばらくすると父親到着。なあんだ、そんなことでなおるのか。傘をさしていたけれど動きが世話しないので追いつかず、ワイシャツを濡らしながらの修理。ありがとう。

ひと段落したので買い物をすませる。オクラが安かったので、梅と味道楽とかつおぶしと和えて食べようかねなんて考えてひとパック、カゴに入れる。クリーニング屋のおねえさんにお礼を言わなきゃ。困ったときはお互い様だと言って電話のお金をとらなかったから、お礼の品なんてもっと受け取ってくれないかも。でも買うっきゃない。これなんてどうかな。ホットでもアイスでも飲めるピーチティー。なんとなくで選んでレジに向かう。精算を済ませたあとのこと。

「このオクラ、いたんでるところがありますね。取り替えてくるので、ちょっと待ってて下さい。あ、精算したので買い物袋に詰めながら待っててください。」

言われるがままに待つ。少しくらいいたんでてもまあいいんだけどな。店員が来る。おお、なんかさっきのとは違う。いいのかな。いいのか。ありがとうございます。へんなの。

クリーニング屋にかけこむ。ごめんください。先ほどの。経緯を話したら、おねえさんは自分のことのようにホッとしてくれた。あの、よかったら。すぐそこのスーパーで買ったもので申し訳ないです。そういってごそごそと取り出すとおねえさんは、あっ!という顔をしてみるみる表情がこわばる。やっぱり受け取ってくれないかもなあ。でも渡さねば。桃味が嫌いかもしれないけど。いろいろ考えたけどもう後には引けない。

わたしは体が固くて長座体前屈なんて学年でビリだったけどそのときはガラケーばりに体を折りたたんで深々とお辞儀をした。かえって気を使わせてしまって申し訳ないとおねえさんは言うけど、すこし嬉しそうだったのは思い上がりかな。桃味好きだったのかな。とにかくよかった。変な日。